読んだら書きたくなりました vol.84 | 2018年 | 各サービスの話題、スタッフのコラム、イベント告知、注目の書籍紹介など、お役立ち情報やおもしろ情報を発信しています。

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ぷれす通信

読んだら書きたくなりました vol.84

『アイヌ文化の大研究』

中川 裕 監修 PHP研究所

アニメ・マンガの『ゴールデンカムイ』が話題ですが、そこでアイヌ文化に興味を持たれた方もいるでしょう。日本の先住民族であるアイヌ文化の全体像をつかむのに最適の一冊が出ました。児童書という利点を生かして、お子さんと一緒に学ぶのもよいかもしれません。「衣服」「住まい」「食」「行事」「文学」「音楽」など、カラー写真や絵をふんだんにレイアウトして説明しているので、とてもわかりやすく、興味もわき、掲載されているものが欲しくなってしまうほどです(文様の入った衣服や手作りの生活道具、また楽器など)。一方で、アイヌ民族が和人(狭い意味での「日本人」)との戦いの末、幕府による支配下に置かれ、近代ではアイヌ語や歴史ある風習の禁止といった同化政策や、第二次大戦後も続いた差別や偏見などの悲しい事実についても知ることとなり、文化の尊重や民族の尊厳について深く考えさせられます。現在では2008年に「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」が国会で採択され、2020年には「国立アイヌ民族博物館」(北海道白老町)のオープンも控えています。文化の多様性というと、当たり前のように海外に目を向けてしまいますが、国内においてもそれは十分可能ですし、こうしてアイヌ民族の文化について知り、学ぶことで、日本のことをより深く知ることができます。ちなみに、「non-no」というファッション雑誌がありますが、アイヌ語でいう「花」を表すのだそうです。(かつ)

『はじめての金継ぎBOOK』

ナカムラクニオ 光文社

校正という仕事柄か、私は直すこと全般に関心があります。「金継ぎ」もご多分に漏れず、以前から気になっていたのですが(カップのソーサーを落として割ってしまったので)、キットを買い求めようにも予想以上に値が張っていて、なかなか手を出せずにいました。そんなときにキットつきの本書が初心者にぴったりな価格で登場! これは好機と思い購入しました。うまく仕上げられるかどうかと不安に思っていましたが、付属の教材の内容が簡潔かつ丁寧で分かりやすく、お陰様で無事にソーサーを修復することができました。低コスト・大量生産の昨今は「壊れればまたすぐ新しいものを買えばいい」と、物の有難みが軽んじられがちです。皆さんも「金継ぎ」で身近な生活用品を直すことで、楽しみながら物を大切にする気持ちを思い出したり、深めてみたりしてはいかがでしょうか。(くろ)

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