ぷれす通信

communication

読んだら書きたくなりました vol.71

『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』

Jam 著 名越康文 監修 サンクチュアリ出版

なんだか不思議なタイトル。パフェの本かしら?と思ったら、ココロを軽くするための本でした。タイトルは、嫌なことをされたときに自分を救うための魔法の言葉。ひどいことを言われたり、理不尽な仕打ちを受けたりすれば引きずってしまうのは当然。けれど相手は傷つけたことすら覚えていないような人なんだ、どうせ今ごろパフェとか食ってんだろ、と突き放してしまうのです。そんなふうにココロを落ち着かせる方法が、文章と四コママンガで描かれています。このマンガのネコがほんわかして、それでいてズバッと言い当てるナイスなキャラなのです。SNSもだんだん疲れたな……、どうしてこう人間関係に悩むんだろう……、職場が嫌だな……、自分なんて……としょんぼりしているようなら、この本を読んでみるとよいですよ。ゆるい装いながら、立ち直りの早いエキスが満載です。私もこの本に書かれているフレーズで自分を解放しています。どれを使っているかは言えませんが。(もん)

『仕事2.0』

佐藤留美 幻冬舎

平均寿命が10年に2年以上延びている日本。まだ先とはいえ、人生100年時代が近づいています。それに対し、出生率の低下と経済の低迷が続いているという現状。退職後は年金暮らしでのんびり……とはいかなくなるのは目に見えています。甘い考えは捨てた方がよいでしょう。では、どうすればよいのか。端的に言えば、長く仕事を続けられるための方法を今のうちから身に付けて行動に移すことです。例えば、小遣い稼ぎではなく能力を伸ばすための副業や、大人の学び直し(リカレント教育)がそうです。また、変化への対応力や健康といった「無形資産」の強化などがあります。こうした実例や具体的なヒントが本書で多く紹介されています。括目すべきは、第3章:本当は怖い「働き方改革」の話。政府の真の意図を知ることにより、自分自身の働き方改革をしていかなくては!と背筋が伸びること請け合いです。これまでの仕事観から抜け出し、バージョンアップを意味する「仕事2.0」へ。新たな発見やコミュニティの形成、自己実現へのステップといった新次元へ向かう心構えが芽生えることは、希望と換言してよいのではないでしょうか。(かつ)