ぷれす通信

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読んだら書きたくなりました vol.57

『骨盤調整ヨガ』

高橋由紀 サンマーク出版

ひざの裏を指でグイッと押してみてください。痛いですか? 私は痛かったです。これ、痛かった人は「骨盤内が癒着している人」なのだそうです。癒着とは、私たちの体の中の動かされる機会の少ない部分が硬くなったり、炎症を起こしたりして、くっついてしまって起こる現象なのだそうです。そして、これが体のさまざまな不調の原因になったり、心を弱らせたりしているのだとか。冷えや脚のむくみ、月経痛、便秘だけでなく、腰痛、肩こりまでが骨盤内の癒着を原因、遠因としているのだと読んでびっくりしました。本書では、体の癒着している部分をほぐすための、ひとりで出来るマッサージ「癒着ほぐし」のほか、体の不調(例:全身の疲労感、目の疲れ、尿漏れ)、体形(例:ぽっこり下腹、背中のぜい肉)、ココロの不調(例:落ち込み、イライラ)ごとにオススメのヨガのポーズを紹介しています。簡単なポーズが多いので、ヨガ初心者や体に不調があり動かすのが億劫という人も無理なくはじめられそうです。(いく)

『水彩画 プロの美しい技法』

小林啓子 池田書店

これから水彩画をはじめようかなという人から、趣味の水彩画の腕をあげたい人まで、幅広い需要を満たせる水彩画の技法書です。水彩絵の具や筆など道具の説明から、15通りの水彩技法、静物や風景の描き方までが丁寧に解説されています。にじみ技法でロウソクを、ウェットオンドライで鸚鵡貝の貝殻を、鉄線で一輪挿しを、塩で苔むした岩を、マスキング液を使って睡蓮や水しぶきをと、さまざまな技法が紹介されています。同じ塩を使うのでも、塩のまき方やタイミング、絵の具の濃度の違いによって、まったく異なる表情の模様になる様子は面白いです。水彩画は、絵の具と水の分量で色の濃淡を表現するだけではなく、こんなに多様な技法が盛り込まれ、絵の具の特性を理解した色々な工夫が施されていることを知って、ついつい自分も絵筆をとってみたくなりました。(くろ)