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ぷれす 校正&校閲プロダクション

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ぷれす通信

2015年12月号

ぷれす校閲部に関する、とあるレポート

Googleマップで「新宿区山吹町337都住創ビル」と入力し、ペグマン(黄色い人)を当てるとストリートビューでビルが見られます。その6階にぷれすの事務所があるのですが、遺憾ながらケヤキ並木の緑に遮られて正面の様子はわかりません。
6階は廊下を挟んで4部屋あります。すべてぷれすです。あちこちに猫のパネルが飾られていますが、パネルなので猫アレルギーの心配はいりません。 
603と604号室が校閲セクションです。水を打ったように静かな603では、常勤の校正者がもくもくとゲラの文字をチェックしています。一方、604はひっきりなしに電話のベルが鳴り、クライアントや校正者との連絡、ミーティング、コピー機、部屋を出入りする靴音で賑やかです。そんな状況においても、校正・校閲に没頭するのがプロというものです。
どの部屋もコーヒーや紅茶、お土産や差し入れのお菓子が置いてあり、ダイエット中のスタッフには悩ましい環境に映るでしょう。しかし、バランスボールがあるのでトレーニングができます。うっすら汗をかいたら冷蔵庫のドリンクで喉を潤し、気分一新で仕事に励めるので健康的です。ミーティングスペースには校閲資料とは別の書棚があり、クライアントから贈られた見本が並べられ、さながら書店の新刊コーナーの華やかさを呈しています。
壁にはスケジュールのメモのほか、ポスターや雑誌の切り抜きが貼られ、銘々のデスクには「なごみグッズ」が置いてあり、ハードワークを乗りきるための試みが人間らしさを感じさせます。
さて、日も暮れて月が星とともに静寂の夜空へと塗り替えると、ひとつまたひとつと部屋の鍵をかける音が廊下に響きわたります。ぷれすの一日が終わるのです。
しかし、これはあくまでも噂なのですが……。真夜中にパネルの猫が集会をしているらしいのです。スタッフの仕事ぶりを報告し合っているとか!? ぷれすの一日はまだ終わっていないもようです。(校閲部長・山本雅範)

イクメン経験で培われた冷静さと周囲を巻き込む発想

このところ毎回、介護がわりとうまくいっていることについて書いてきましたけれど、そこには過去の経験が生かされているのではないかと思います。もう13年も前のことですが、私の妻が「産後うつ病」になりました。この病気がぼちぼち話題になり始めた頃のことです。
うつ病は朝からお昼前にかけて症状が悪化し、動けません。それに、一度眠ってしまうと夜中も起きることができないらしい。というわけで、夜中に子どもにミルクを飲ませるのは私の役目。3回くらい起きて、粉ミルクをお湯で溶き、飲ませていました。
そうなると寝不足で、私も朝、起きられません。少し朝寝坊して、保育園に子どもを連れていき、その足で出勤していました。そのころ勤めていた出版社には「出産後3年間は時差勤務ができる」という制度があり、2年半、それを利用しました。「イクメン」のハシリですね。
「産後うつ病じゃないか」と思ったとき、すぐに相談したのは、区の保健センターでした。保健師が訪ねてきて、病院を紹介してくれ、保育園を探してくれました。それでも夫婦二人での子育てはたいへんなので、両方の父母、親戚、友人をフルに動員。よってたかっての子育て。「誰が本当の親か、この子はわからないんじゃない?」なんて冗談が出るくらいでした。
保健師や医師がうつ病への対応の仕方を教えてくれたので、冷静・客観的に対応できました。子どものことを第一に考えれば、行政や周囲に頼ることに抵抗感を持っている場合ではないので、積極的に利用しましたし、会社の協力も得ました。
その時の経験が、介護に生きているように思います。介護は抱え込んではいけません。地域包括支援センター、福祉事務所、NPO……、どこにでも相談してください。「人に迷惑をかけたくない」などと言っている場合ではありません。たくさんの人に支えてもらうのがあたりまえという発想でいきましょう。(編集部長・渡辺隆)

<h3>2015年12月号</h3>
魚へん漢字講座

江戸家魚八 著
新潮社/283ページ
ISBN-10: 4101160619
ISBN-13: 978-4101160610
価格:529円(税別)

近年のマグロの漁獲量規制やサンマの不漁など、魚を巡るニュースが日本では大きく取り上げられます。和食をはじめとして、古来、日本人は魚と深く関わってきました。それは、魚へんの漢字が数多く存在していることからも分かります。でも、魚へんの漢字の読み方、魚の名称や種類など、詳しいことは知らずに、美味しい魚料理に舌鼓を打っている人も多いのではありませんか。
本書は、魚についてもっと知りたい方はもちろん、校正者として魚へんの漢字力を強化したいとお考えの方にもおすすめです。
例えば、「鯔(ぼら)」。つくりは「あぶら」を意味し、幼魚の腹に脂肪が詰まっていることから作られた漢字です。成長に従って名前が変わる出世魚で、「幼魚のハク→オボコ→イナ→ボラ」というように変わり、最後に行き着く名前は「トド」。「結局」や「行き着くところ」を意味する「とどのつまり」という言葉は、ここからきています。
冷凍技術が発達するまで、魚は旬が命の季節モノでした。冬に獲れるから「鮗(このしろ)」。晩秋から初春に多く獲れるので「鰆(さわら)」。暑い夏が旬だから「鱰(しいら)」。秋によく獲れる刀に似た魚だから「秋刀魚(さんま)」。サンマは「鰶」とも書き、この字は河岸にサンマが入荷するとお祭り騒ぎになったことに由来しています。
このように魚へんの漢字を見ていくと、魚は食文化を通じて、人々に季節感をもたらす存在でもあったことが分かります。
もうすぐお正月。おせち料理に欠かせないカズノコは、漢字では「鯑」と書きます(「数の子」は当て字)。つくりの「希」は乾かすという意味を持つ「晞」の省略形で、カズノコが、ニシンの卵を乾燥させて作ることからきています。年末年始は、和食に触れる機会も多くなります。美味しい魚を食べながら、本書で得た魚についてのうんちくを話のネタにするのもいいかもしれません。(い)

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