ぷれす通信

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読んだら書きたくなりました vol.128

『やっぱりミステリなふたり』

太田忠司 幻冬舎

氷の女王と名高い愛知県警警部補の京堂景子とその年下の夫でイラストレーターの新太郎夫婦が活躍するシリーズもののミステリです。謎解きの方法は、刑事である妻の景子が担当する事件について食卓で愚痴り、主夫業もこなす夫の新太郎が話を聞きながら謎解きをするという安楽椅子スタイル。1話完結の連作短編形式なので、読み口は軽やか、謎解きもサクサク進みます。さらっとした短編に彩りを添えるのは、職場ではドSな女王様でも家では夫大好きの景子や、おいしい手料理とするどい考察で景子を支える新太郎、女王様をおそれつつ逆らえない愛知県警の面々といった濃ゆいキャラクターたちと、新太郎のつくる美味しそうな料理の数々です。春野菜のシェリー酒煮、茄子とひき肉のカレー、手羽元と大根の煮物などなど、読みながらお腹がすいてくるのが玉に瑕。仲よし夫婦探偵のライトな謎解きは、一服の清涼剤としておすすめです。(いく)

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『さよならブスメイク 自己流メイク卒業マニュアル』

すれみ サンクチュアリ出版

こんなに毎日メイクしているのに、その道のプロにでもならない限り、メイクを系統立てて学ぶ機会がある女子って少ないですよね。雑誌やネット、友達からの聞きかじった情報をつなぎあわせて、自己流のメイクをしている人がほとんどなのではないでしょうか。本書の著者すれみさんは、自身のメイクのプロセスとビフォーアフター写真のツイートが話題になったイラストレーターさん。なので、本書ではあるあるブスメイク例やメイクの手順が分かりやすく図解されていて、ツイッターのイラストを見ているような感覚でサクサク読めてしまいます。基本中の基本として紹介されるメイク用品の数々はほぼ持っていたのでうなずきつつ、面白かったのは顔や瞳、唇などの黄金比についての項でした。例えば、美しい瞳の黄金バランスは白目と黒目が1:2:1なのだそう。さっそく、鏡の前で顔に定規をあててみました。自分の顔を数値化して、客観的に分析したのは初めてだったので、きちんと分析しておくとこんなにメイクの方針が立てやすいのかと驚きました。おかげで、コロコロ変わるメイクの流行にただ流されるのではなく、自分の顔に合った方法で取り入れられそうです。これからメイクをはじめる高校生や大学生はもちろん、自己流メイクで何年もやってきたオトナ女子にもおすすめの一冊です。メイク用品を知り己を知れば百戦危うからず!(くろ)

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