ぷれす通信

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読んだら書きたくなりました vol.46

『宇宙一ゆる~いヨガ』

PICO 光文社

え? これがヨガ?と思うほど、一般的に知られているであろう(少なくとも私が知っている)ヨガとはかけ離れていました。体が硬くても、ポーズができなくて大丈夫、とあるとおり、この本に出てくる動作はどれもとても簡単なのです。あまりにも簡単すぎるので気負わずに、というよりも本当に効果があるの?と半信半疑で挑戦してみたのですが、まず心地よさを感じました。体から力がスーッと抜けていくのです。夜に行うと一日働いてこわばった体がほぐれていくのを実感してホッとしました。イラストと文章でポーズの説明がされているのですが、ポイントとなる部分を抜き出してさらに説明してくれているのでわかりやすく、実践しやすいと思います。(まち)

『シャーデンフロイデ』

中野信子 幻冬舎新書

シャーデンフロイデ。なんだろうそれは、という疑問に引き寄せられました。「誰かが失敗した時に、思わず湧き起こってしまう喜びの感情」をこう呼ぶそうですが、そんなネガティブな感情に名前がついているということに驚きました。感情について考えるとき一般的には「心」というものをイメージしがちですが、それらはすべて「脳」が扱っているのだということを改めて認識させてくれる本です。感情は脳の構造や機能によって生まれる、といってしまえば味気ないですが、シャーデンフロイデのような自慢できるようなものではない感情は、それが起きる仕組みを知ることで、嫌だから……と目をそらさずにすむようになるのではないでしょうか。しかしシャーデンフロイデをもたらすのが本来ポジティブに働くホルモンだというのですから、人間はやはり複雑だなと思わずにおれませんでした。(くろ)