ぷれす通信

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読んだら書きたくなりました vol.2

『名画の謎 ギリシャ神話篇』

中野京子 文春文庫

私は絵を見るのは好きなのですが、絵を見ても「いいなあ」と思うだけ。細部まで観察したり絵が描かれた背景に考えをめぐらすといったことはしません。そんな私にとって、著者の文章はありがたく、そしておもしろい。夢中になって、絵を見ては文章を読み……を繰り返しました。一枚の絵に人間の想いがこめられていることを実感。また、ギリシャ神話の世界をちょっとのぞいてみたい、という当初のねがいがかないました。(くろ)

『パリの国連で夢を食う。』

川内有緒 幻冬舎文庫

まるでお仕事小説を読んでいるみたいなテンポのよさ、個性的な登場人物! でもこれノンフィクションなんですよね。私的イチオシはクールでインテリな親ばかフランス人のロホン氏、「小津安二郎と溝口健二についてどう思う?」なんて訊いてくるフランス人って実在するんですね。(かつ)